ECサイトなどでのネットショッピングにおいて、商品の返品に伴う返金処理がつきものです。しかし、返金処理には手間も時間もかかるため、処理する数が増えてしまうと日常の業務を大きく圧迫してしまう可能性があります。
そこで今回は、返金処理の具体的な流れやよく起こりがちなミス、アウトソーシングするメリットなどについて紹介します。
ユーザーが何らかの事情で商品を返品するとき、販売側はその商品の購入代金を返金する必要があります。
現金で支払いを行った場合はお店が直接現金で返金しますが、ユーザーが購入時にクレジットカードを利用していた場合は、カード会社を通じて返金処理を行わなければなりません。
ユーザーが商品を返品し、返品を受け付けた販売側が取引のキャンセルを行い、カード会社がユーザーに購入代金を返金する。この一連の処理を「返金処理」と呼びます。
クレジットカードの返金処理は、使用したカードを通して行われます。
特定の口座を指定した現金振込や、現金書留などでの返金は原則としてできません。
実際の返金処理は、おおむね次のような流れになります。
ユーザーから商品が返品された後、返金処理は返品を受け付けた店舗がカード会社に対して行うので、ユーザーにそれ以上の特別な手続きを求める必要はありません。
カードを利用して購入した商品の返金は、カードの支払い予定金額の中で相殺されます。
10,000円の商品を返品する場合、その月に返品分も含め50,000円の次回支払いが確定しているカードだとしたら、次回の支払い残高が40,000円に減額されるイメージです。
カードの加盟店である店舗が決済システム端末から返金対象の取引をキャンセルします。キャンセル申請を行うと、カード会社へ返金情報が通知されます。
店舗のキャンセル処理に基づき、クレジットカード会社がユーザーに対して購入代金を返金します。ユーザーは明細で正しく返金されていることを確認します。
基本的に現金での返金はされませんが、返金予定の金額が支払予定額よりも多い場合など、特別な事情があるケースでは別途口座に入金されることもあります。
返金処理はすぐに行われるわけではなく、ある程度時間がかかります。おおむね1ヵ月、長い場合で2ヵ月を要することもあります。
店舗は、ユーザーが返品した商品を受け取ってから初めて返金処理に移るので、ECサイトなどで購入した商品を郵送で送り返す場合などは期間が長めにかかります。
さらに、カード会社の返金処理は店舗からのキャンセル通知があって初めて進めることになるため、大きなタイムラグが発生することもあります。
初期不良などを理由に購入後すぐに返品されるような場合は比較的すぐに対応しやすいものの、購入から時間が経っているケースなどは検品に時間がかかる場合も多いでしょう。
当月のカード請求の締日に間に合えば翌月の支払予定額と相殺できますが、カードの支払い日は毎月一回ですから、もし直近の締日に間に合わなければ翌々月の支払予定額と相殺することになります。
そのため、返金に2ヶ月もの時間がかかってしまうのです。
返金処理でよくある悩みとしては、次のようなものが挙げられます。
返金処理に関するノウハウを十分に持たないため一件ごとの処理に時間がかかり、返金が遅れてしまうケースはよくあります。
銀行振込などクレジットカード以外の支払い方法も用意している場合は口座情報の取得なども必要になるため、対応がますます複雑化して、返金までに長い時間を要することも少なくありません。
返金しなければならない注文が増えると、次から次へと処理を行わなければ追いつかない状況となり、既存のスタッフだけでは対応しきれなくなります。
そのことにより一件ごとのチェック体制がおろそかになり、返金ミスを招くリスクも上がります。
多くの企業では経理など何らかの担当業務を持つスタッフが返金処理も兼務している状況かと思いますが、もし返金処理の作業が増えてしまうと本来の業務を圧迫し、ミスや残業の増加につながる可能性があります。
自社ですべての返金処理をまかなうのが難しいときは、専門業者にアウトソーシングする選択肢もあります。返金処理をアウトソーシングするとどんなメリットがあるのでしょうか。
プロのノウハウを持った委託業者がスムーズかつ効率的な作業を行うので、スピード感がありながらミスの少ない返金処理を実現できます。
過去の豊富な実績に基づき、ミスが発生しやすい工程を把握しているため、自社のスタッフが処理するよりもスピーディで安定した対応が行えます。
商品を返品したユーザーは、なるべくスピーディーな返金を期待しています。
そのため、アウトソーシングを活用してスムーズな返金処理を行い、少しでも早い返金を行うことは、顧客満足度の向上につながります。
また、プロの業者はイレギュラーな返金対応にもノウハウを持つため、困難と思われるような案件でも滞りなく処理を進められるというメリットもあります。
ここまで、返金処理の流れやアウトソーシングを活用するメリットについて紹介してきました。
タイムラグが発生しやすいクレジットカードの返金を少しでも早めるには、スムーズな返金処理が不可欠です。また返金処理の方法には様々なケースがあるので、スピーディーかつミスの少ない対応を実現するには、ぜひプロのノウハウを持った専門業者にアウトソーシングすることをおすすめします。
注文、決済状況、在庫引当の確認をし、倉庫へ出荷の指示を出します。
問い合わせ、返品交換、クレームの対応等の電話での顧客対応します。
卸会社やメーカーから、トラックまたはコンテナで入って来る商品を受付し、その後、数量が正しいかチェックします。
商品を任意のロケーションに収めて、WMSに登録します。
注文があったら取り出せるように、所定のロケーションに商品を置きます。
注文が入ったら、保管された商品を、注文数分取り出します。
出庫された商品の数量が注文数とあっているか確認をし、所定の箱に梱包し、配送送り状を貼付します。
梱包された商品を配送方面別に仕分けし、配送会社へ引き渡しを行います。
何らかの理由で一度出荷した商品が倉庫に戻ってきて、それを受付け、場合によっては内容の確認を行い、荷主に報告します。
一度決済が完了した注文が、キャンセルまたは返品となり、その金額を消費者にお返しします。